整腸作用
バランス良く、食物繊維を含む
ひと昔前まで食物繊維は「栄養にならないもの」「不要なもの」と考えられていましたが、近年の研究で様々な健康効果を持つ機能性成分であることがわかってきました。
食物繊維は「水溶性」と「不溶性」の2種類に大別されます。水溶性食物繊維は水に溶けるとゲル状になり、便を柔らかく出やすい状態にするほか、余分な脂質を吸着して便と一緒に排出させ、コレステロール値や血糖値を安定させる働きがあります。
一方、水に溶けない不溶性食物繊維は水分を多く吸収して便のかさを増し、大腸に適度な刺激を与えることで便意を促す効果を高めることがわかっています。バナナは水溶性と不溶性、両方の食物繊維をバランス良く含んでいるため、小腸や大腸などの消化管の健康維持をサポートする食品として注目されています。
また、バナナは、胃腸が弱いお年寄りにもおすすめの食品です。前述のように食物繊維を含み、さらには食べ物の消化吸収を助けるアミラーゼという酵素も含んでいますので、スッキリとした食べ心地で美味しく召し上がっていただけます。
熟したバナナは果肉が軟らかく、歯が弱くなってしまった方でも簡単に安心して食べることができます。手で皮をむくだけで食べられるのもよいですね。
善玉菌を助けるフラクトオリゴ糖
バナナは糖質の中でも比較的消化されにくい糖質の一種「フラクトオリゴ糖」を含んでいます。フラクトオリゴ糖は砂糖に比べて甘みはやや劣りますが、砂糖よりもカロリーが低く、血糖値も上がりにくいのが特徴です。
また、フラクトオリゴ糖は他の糖類に比べて消化されにくい構造をしているため、そのまま腸まで届き、善玉菌のエサとなって腸内環境を改善し、便秘や下痢など腸のトラブルを抑え、健康な腸の働きを保ちます。