熟すと更にありがたい!バナナの知られざる一面にも期待茶色バナナ深めの甘みとコクがある芳醇な味わいが楽しめます
食感は熟成にともない軟らかさを増しています
特に『免疫効果』や『胃潰瘍抑制効果』が期待できます
『茶色バナナ』には免疫力を高める効果が期待できる
マウスを使った実験でバナナを経口投与すると、血中内で免疫活性を高める効果があるIL-12という物質が増えるという研究が発表されています(*)。同研究によると、このIL-12増産効果は、バナナでは、追熟7日目で増えています。
※IL(インターロイキン)とは免疫システムに関係する細胞から分泌されるタンパク質(サイトカイン)で、細胞間における情報伝達の役割を担っています。特にIL-12は、NK細胞(ナチュラルキラー細胞)を刺激しヘルパーT細胞(Th1細胞)と呼ばれる免疫関連細胞を誘導することで免疫増強に関係しています。
(*)『Differences in Biological Response Modifier-like Activities According to the Strain and Maturity of Bananas 』(Food Sci. Technol. Res., 15(3),275?282,2009/帝京大学 薬学部 助教 岩澤晴代・教授山崎正利)
『茶色バナナ』は胃潰瘍抑制効果が期待できる燐脂質などを含む
特に、シュガースポットの出た『茶色バナナ』では、普通の果物では珍しい燐脂質が含まれています。この燐脂質などの働きによって胃潰瘍を抑制する効果が期待できるというデータが出ています(**)。それによると、大豆や卵黄や脳に多い燐脂質がバナナにも含まれていて、界面活性作用が強く、胃粘膜を保護する可能性があることがラットの塩酸胃潰瘍モデルで確認されました。また、牛乳とバナナを混ぜることで胃粘膜保護効果が向上することも示されています。
こんな人におすすめ
・胃弱な人
・胃に負担がかかりがちな食生活をしている人
(**)『The Antiulcerative Effect of Thai Musa Species in Rats』(Phytother. Research 15,404-410 (2001), Patchareewan Pannangpetch et al)『Surfactant Appraoch to the Gastric Mucosal Barrier:Protection of Rats by Banana Even When Acidified』(B.A. Hills & C.A.Kirkwood, Gastroenterology 97, 294-303(1989))
【監修】有限責任事業組合 ABC コンサルティング 代表首都大学東京 名誉教授 農学博士 東 直樹
1966(昭和41)年東京大学農学部農芸化学科卒。サントリー株式会社研究部部長、首都大学東京大学院人間健康科学研究科教授などを経て現職。食品等の機能性研究・評価、医薬・食品等の開発指導、講演、執筆等で活躍中。 書籍『知るほど、なるほど、バナナのチカラ!!』(2010年2月白馬書店/著者:山吉久雄)も監修。