「炭水化物抜きダイエット」を行う人が最多の結果に しかし、腸のスペシャリストからは 『炭水化物を摂らない10代の方が診察にくる』と不安視する声も! 女性のダイエットに関する調査 手軽でかつ体に必要な栄養分を取りながら 無理なくダイエットに使えるのが「バナナ」
女性にとって、いつの時代も最大の関心事の一つとして挙げられるのが「ダイエット」です。ダイエットは「食」や「運動」など、様々な方向からアプローチする必要がありますが、そんなダイエット時の「食」と密接なかかわりを持つのが、ご存じ“バナナ”です。日本バナナ輸入組合では、女性の最新のダイエット事情について調べるべく、「ダイエットに関する調査」を行いました。
調査の結果わかったのは、「炭水化物抜きダイエット」を実践する女性が多くいることでした。しかしこれには、腸の専門家から『炭水化物を摂らない10代の方が診察にくる』と不安視する声があがっています。そして、多くの女性が「5kg前後の体重を落としたい」と考えているにもかかわらず、月にダイエットにかけられるお金は“3,000円未満”という複雑な心境です。またバナナがダイエットに最適な食べ物だと6割近くの女性が知っているものの、「なぜバナナがダイエットに良いのか」までを知っている女性は少ないという結果も明らかになりました。
<調査結果サマリー>
・実践する人が最も多いのは「炭水化物抜きダイエット」
・ダイエットで減らしたい体重は5kg前後が最多!10kg以上減らしたいという女性も10%を超える
・ダイエットには月々3,000円もかけたくない
・太った原因は「食べ過ぎ」&「運動不足」が圧倒的 ストレスが原因という女性が35.8%で続く
・やっぱり「お腹が出てきた」瞬間に太ったと実感 「服が着られなくなった」という人も半数
・バナナ=ダイエットと6割が認識!実際に食べたことがある人も3割を超える
【調査方法】インターネット調査
【調査期間】2015年1月23日~1月25日
【調査対象】全国の20歳~49歳までの女性500名
【調査会社】株式会社クロス・マーケティング
調査結果詳細
■ ダイエットの方法はまず食事を見直し、その後運動、という人が多い
様々なダイエット手法が取り沙汰されていますが、直近のトレンドはどういった手法なのでしょうか。「普段おこなっているダイエットの方法」を聞いたところ、「炭水化物を抜く」が36%で最多に。続いて多かったのが「野菜を主食にする」で32.2%。食生活から体型をなんとかしたい、と考える人が多いということが見て取れます。3番目・4番目には「有酸素運動をする」(30.8%)、「筋トレをする」(30.4%)が続き、運動も大事だと考えている人が多いという結果に。ダイエットのためにはまずは食生活、そして運動、という人が多いようです。
■ ダイエットの目的は「見た目を綺麗にしたい」が7割以上で最多 健康志向の女性も半数以上で続く
ダイエットをする目的を聞いたところ、「見た目を綺麗にしたい」が最多で71.4%でした。続いて2位は「健康のため」で53.4%。3番目には僅差で「スタイルをキープしたい(46.6%)」が続きました。やはり、健康的で綺麗なビジュアルを目指したい、ということでダイエットを行う人が多いようです。その他「若い頃の体型に戻りたい」「痩せて着たい服がある」等、ビジュアル関連の回答に多くの票が集まりました。
■ ダイエットで減らしたい体重は5kg前後が最多!10kg以上減らしたいという女性も10%を超える
見た目や健康のためにダイエットをしている女性が多いということがわかりましたが、どのくらい体重を減らすことができれば、痩せたことを実感できるのでしょうか。「どのくらい体重を減らしたいと思いますか?」と聞いてみたところ、47.6%が2~5kg未満と回答しました。続いて多かったのが5~8kgで19.0%。多くの女性が、5kg前後体重を減らすことを目標としているようです。また、10kg以上減らしたいという人も14.8%おり、大幅な減量を考えている人が意外に多いことがわかりました。
■ ダイエットには月々3,000円もかけたくない!
5kg前後痩せたいと考えている女性が多くいる一方で、月々どのくらいならダイエットにお金を回せるのでしょうか。最多は「3,000円未満」で73.4%。痩せたいという思いはあるものの、お金はほとんどかけたくないという心理がうかがい知れる結果となっています。2番目に多かったのも3,001円~10,000円と、とにかくお金をかけたくないという思いが表れています。
■ 太った原因は「食べ過ぎ」&「運動不足」が圧倒的 ストレスが原因という女性が35.8%で続く
5kg前後体重を減らしたいと思っている人が多いという実態が明らかになりましたが、そこまで太ってしまった理由はどういったものなのでしょうか。「太ったと思う理由」を質問したところ、「食べ過ぎ」が74.2%で最多。また「運動不足」と回答した人も68.8%おり、運動量の割に食べ過ぎているという自覚がある人が多いという結果になりました。そこから30%ほど開いて「ストレス」が35.8%で3番目に入っていますが、多くの女性がストレスよりなにより「食べ過ぎ」と「運動不足」によって太っていると実感しているようでした。
■ やっぱり「お腹が出てきた」瞬間に太ったと実感 「服が着られなくなった」という人も半数
女性は日常生活の様々な場面で「太ったな」と痛感するといいますが、具体的にどういったシチュエーションで、「太ったな」と感じるのでしょうか。最も多かったのは「お腹が出てきた」で68.6%。毎日向き合う必要があるお腹の変化が、何よりも太ったということを実感させてくれるようです。2位には67%で「体が重いと感じる」。体重の増加からくる動きづらさによって太ったと実感する人が多いという結果も出ました。また「服が着られなくなった」も50.6%おり、昔着ることができていた服がいつの間にか着られなくなっていた、という辛い経験を味わっている人が多いようです。
■ ダイエット用の食べ物として人気なのは「ヨーグルト」「りんご」そして「バナナ」
ダイエットをする際に食事について意識している人が多いということがわかりましたが、ダイエット時に意識的に食べているものは、何なのでしょうか。最多は「ヨーグルト」で59.4%。続いて多かったのが「りんご」で25.6%。3位には「バナナ」が23.2%で入りました。実はバナナは甘さゆえ「カロリーが高い」と思われがちな果物ですが、比較的低脂肪なため、実際は1本(約100g)で86kcal※なので、ご飯1杯(150g)の252kcal※や食パン1枚(80g)の211kcal※と比べても意外とローカロリーです。一方、炭水化物やたんぱく質のほか、ビタミンB群、葉酸、またカリウム、マグネシウムといったミネラルなど、不足しがちな微量栄養素がバランス良く含まれているので、ダイエット向きの食べ物といえるのです。
※文中のエネルギー値(kcal)は、日本食品標準成分表 2015年版(七訂)によります。
■ バナナ=ダイエットと6割が認識!実際に食べたことがある人も3割を超える
ダイエットのために食べているものとして3位と人気のバナナ。どれくらいの人が、バナナはダイエット向きの果物だということを知っているのでしょうか。結果、6割の女性がバナナのダイエットの有効性を知っていると回答。また実際にダイエットのためにバナナを摂取していたことがある人も36.2%おり、名実ともにダイエットの定番フルーツとなりつつあるようです。
一方で、バナナに豊富に含まれるビタミンB類が不足すると、脂肪細胞中の脂肪が十分にエネルギーに変えられないまま余分な体脂肪として体内に蓄積されるのですが、そのことを知っていると回答したのは22.4%。ダイエット=バナナ、というイメージは広まりつつあるものの、「なぜダイエットにはバナナなのか」というところまでは、あまり知られていないという実態が明らかになりました。
■ (バナナとダイエットの関連)
バナナにはビタミンB1、B2、ナイアシン(B3)、B6、葉酸など脂肪の燃焼を促進するさまざまな種類のビタミンB類が含まれています。
ビタミンB類は糖質や脂質、たんぱく質をエネルギー化するのに必要な栄養素で、不足すると食事でとった糖質や脂質がエネルギーとして消費されないまま体脂肪として蓄積されやすくなります。
バナナに含まれる必須アミノ酸のメチオニンやリジンはビタミンB6やC、ナイアシン(B3)、鉄と共に働き、カルニチンという脂肪燃焼を促進する成分を合成します。
さらに、バナナにはビタミンEも含まれています。ビタミンEは細胞のエネルギー代謝を促進するCoQ10(コエンザイムQ10)が体内で合成するのを助けます。
また、「炭水化物ダイエット」といった炭水化物を取らないというダイエット方法を実践する女性が多いことがわかりましたが、果たして良いダイエットといえるのでしょうか?腸のスペシャリスト“松生恒夫”氏に話を伺いました。
—最近「炭水化物を食べない」といったダイエットなども流行っていますが、果たして良いダイエットといえるのでしょうか?
最近“お米”を食べないなど炭水化物を摂らない10代の方がよく診察に来られるようになったと思います。腸内の善玉菌を増加させ、腸内環境を良くさせるためにはオリゴ糖をとらなくてはいけません。オリゴ糖は、単糖(炭水化物を分解したときに、これ以上分解できない最少単位)が2~20個結びついたものをいいます。こういったダイエットを続けていると最悪、大腸がんの原因になることもあります。そのため、バナナにはオリゴ糖が含まれており、かつ日本人の必要栄養成分で不足していると言われているマグネシウム、食物繊維が豊富に含まれているので、これらを補足するといった意味でも有用な果物なのです。
以上のことからバナナは、低カロリーでかつ体に必要な栄養分を取りながら無理なくダイエットができる食べ物といえます。
松生クリニック
院長・医学博士 松生恒夫 先生
≪プロフィール≫
1955年東京都生まれ。80年東京慈恵会医科大学を卒業。83年同大学第三病院内科助手、94年松島病院大腸肛門病センター診療部長などを経て、2004年松生クリニックを開業。腸のスペシャリストとしてメディアでも活躍中で、自らのクリニックに便秘外来を設け、地中海式食生活や漢方療法なども診療に取り入れ効果をあげている。医学博士、日本内科学会認定医、日本消化器内視鏡学会専門医・指導医。『腸内リセット健康法』(講談社+α新書)、『40歳からの腸内改造』(筑摩書房)、『いつもスッキリ!快腸美人』(永岡書店)など腸に関する著書多数。